偏光の基礎理論とその応用

宮崎 大輔, 東京大学生産技術研究所
池内 克史, 東京大学生産技術研究所

偏光は古くから知られている物理現象であり,これまでに様々な研究がなされてきた.偏光は,物質の構造を知るような物理学的な応用だけでなく,立体視スクリーンなどのようなエンターテインメントへの応用もあり,幅広い応用が考えられている.偏光に関する研究は主に光学の分野で行われているが,近年,他の分野でも偏光に関する研究は増えてきている.その中でも,本論文では,コンピュータビジョンの分野でなされている偏光に関する研究を紹介する.

Basic Theory of Polarization and Its Applications

Daisuke Miyazaki, Institute of Industrial Science, The University of Tokyo
Katsushi Ikeuchi, Institute of Industrial Science, The University of Tokyo

Polarization is a well-known physical phenomenon, and there are variety of researches proposed until now. Polarization has a wide area of application not only in physics which for example analyze the material structure but also in entertainment which for example uses stereo projecting screen. Researches about polarization are performed mainly in the field of optics, but recently, they are also performed in other fields. In this paper, we introduce some researches about polarization which are performed in the field of computer vision.

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宮崎 大輔, 池内 克史, "偏光の基礎理論とその応用," 情報処理学会論文誌 コンピュータビジョンとイメージメディア, Vol. 1, No. 1, pp. 64-72, 2008.6


1. 執筆にあたって

光は波であり,振動している.振動方向が偏る現象を偏光という.これまでに偏光を用いた様々な研究が発表されている36).本論文では,コンピュータビジョンの分野における偏光を用いた研究をいくつか紹介しつつ,そこで使われている偏光の基礎理論を中心に説明する.

ニュートンによる光の粒子説に対して同時代のホイヘンスは光の波動説を唱えており,偏光という物理現象を最初に発見したのはホイヘンスであった★1.それはニュートンが48歳,ホイヘンスが61歳の1690年のことで,以来300年間,偏光についての様々な研究がなされてきた.近年は物理学での研究ばかりでなく,エンターテインメントの分野での応用研究もさかんに行われている.そのすべての研究をここで紹介するわけにはいかないので,本論文ではコンピュータビジョンの分野における研究に限って紹介する.ただし,コンピュータビジョンとその他の分野との線引きも難しく,基本的には著者の独断と偏見で論文を選ばざるをえないことをご了承願いたい.

本論文の前半である2章では,チュートリアル形式になっており,偏光の基礎理論をまとめた.ここでは,式の導出は避け,コンピュータビジョンにおける偏光を用いた研究を理解するのに役立つ必要最低限の知識の紹介をする.後半の3章では,サーベイ形式になっており,個々のトピックごとに節を分けてある.偏光を用いた研究内容は,反射成分分離や形状計測など多岐にわたっている.反射成分分離には偏光を用いずに色解析だけに基づいた手法もあり,また,形状計測にはステレオ法やレーザセンサなど数多くの手法が存在する.しかし,そのすべてを紹介することはできないので,本論文では偏光を用いた研究のみに限定して紹介する.

★1 ホイヘンスは偏光をうまく説明できなかったが,19世紀初頭になって,フレネル,アラゴー,ヤング,ブリュースター,マリュスらによって詳細な研究がなされた.

2. 偏光の基礎理論

2.1 偏光と偏光板

偏光には直線偏光と円偏光があるが,まず直線偏光について説明する.ある1方向にだけ振動している光を完全直線偏光といい,等方的に振動している光を非偏光という(図1).その中間状態にある光を部分偏光という.偏光度とは,光の偏光状態を表す尺度の1つで,0から1の値をとり,完全偏光は1,非偏光は0の値で表す.直線偏光板を通過した光は,完全直線偏光になる.完全直線偏光の前にもう1つ直線偏光板を置いたとき,2つの直線偏光板が同じ向きにあると光は2つの直線偏光板を透過し,2つの直線偏光板が異なる向きにあると光は透過しない.


図1 偏光
Fig.1 Polarization

部分偏光した光を直線偏光板を通して観測した場合,偏光板を回転させるごとに,透過光の輝度が変化する.ただし,偏光板は観測方向に対して垂直に設置する.偏光板を回転させたとき,最も高い輝度をImax,最も低い輝度をIminと表記する.2次元座標系(x軸とy軸)を偏光板の平面上に定義したとき,偏光板を回転させたときの角度,偏光角υは,偏光板の偏光軸と+x軸のなす角として定義され,+x軸から+y軸に向かう角度として表現される.なお,偏光軸とは,直線偏光板において光が透過して偏光する向きを表す軸のことである.偏光板は180°周期なので,偏光角も0°から180°までの値をとる.最大輝度Imaxが観測されたときの偏光角υを位相角ψと定義する.以上の定義のもとでは,偏光板を回転させたときに観測される輝度Iは以下のように表すことができる.

. (1)

このコサイン関数のあてはめはLevenberg-Marquardt法による非線形最小二乗法でも解くこともできるが,式変形をして線形最小二乗法で解くほうが簡便である.[リンク][リンク]

2.2 反射成分分離

2.2.1 直線偏光

物体の見えは一般的に二色性反射モデルで表現できる.直線偏光板を光源の前とカメラの前に設置して,鏡面反射と拡散反射の成分を分離する方法をまず説明する(図2).直線偏光板を光源の前に配置したとき,偏光板を通過した光は完全直線偏光となる.鏡面反射は物体表面で即座に反射するため,鏡面反射光はこのとき完全直線偏光となる.拡散反射は物体内部の屈折率の不均一性により乱反射するため,様々な方向に偏光した光が混ざり合い,拡散反射光は非偏光となる.そこで,カメラの前にも偏光板を設置し,偏光板を回転させて光を観測すれば,鏡面反射と拡散反射の成分を分離することができる.


図2 直線偏光板2枚による鏡面反射成分と拡散反射成分の分離
Fig.2 Separation of specular reflection component and diffuse reflection component by using two pieces of linear polarizers.

鏡面反射光の強度をIs,拡散反射光の強度をIdとするとき,偏光板を回転させたときの観測光の最大輝度Imax,最小輝度Iminとの関係は以下のとおりとなる.

(2)
(3)

ここで,添え字cはカメラのカラーバンド(たとえばc = {R, G, B})を表すが,以降では記述を省略する.ここで,τは直線偏光板の透過率を表すが,以降では記述を省略する.理想的にはこの値は1であるが,市販の偏光板ではおよそ0.5~0.99である.輝度については強度反射率と強度透過率(2.3節参照)の影響を受けるが,記述を省略する.

2.2.2 円偏光

偏光には直線偏光と円偏光の2種類がある.円偏光は位相板(波長板)を用いて発生させることができる.直線偏光が図3のような配置で位相板を透過する様子を考える.図3(a)は位相の変化がない状態であり,直線偏光のままとなる.図3(b)は光の位相が1/4波長ずれた状態であり,円偏光となる.図3(c)は光の位相が1/2波長ずれた状態であり,向きの異なる直線偏光となる.円偏光には右円偏光と左円偏光があり,図3(b)は右円偏光を表している.図3(b)が+1/4波長ずれた状態だとすれば,-1/4波長ずれた状態では左円偏光が発生する.光学分野では,光の進行方向から見て右回りが右円偏光,左周りが左円偏光と定義されていることが多く,本論文でもその定義に従う.ただし,電気工学の分野では,光の進行方向に右回りの電磁波を右旋偏波と定義することが多く,光学の分野での定義とは向きが逆なので注意してほしい.直線偏光板と位相板を貼り付けたものが円偏光板として市販されている.


図3 位相のずれと円偏光
Fig.3 Phase shift and circular polarization.

光源の前に右円偏光板を配置すると,偏光板を通過した光は完全右円偏光となる.拡散反射は物体内部で乱反射するため,非偏光となる.鏡面反射は物体表面で即座に反射するため,鏡面反射光は円偏光となる.ここで,光源とカメラは大体同じ位置であるように配置する.このとき,鏡面反射光は位相が反転して完全左円偏光となる.カメラの前に右円偏光板を配置すれば,左円偏光の鏡面反射光を遮断することができる.カメラの前に右円偏光板を配置して鏡面反射を除去する方法では,入射角に応じて除去性能が変わる.導出は省略するが,その性能をグラフで示したのが図4である.直線偏光による分離は入射角による性能の違いはない.また,直線偏光板や円偏光板は波長による性能の違いがあるが,円偏光板のほうが性能の違いが顕著に現れる.円偏光板は位相のずれを利用した器具であるが,光の波長の違いにより,色の再現に多少の誤差が発生する.各製造会社はそれぞれの円偏光板が最高性能を発揮できる波長を指定しているので,使用する際はそれを確認するとよい.


図4 円偏光板の分離能力
Fig.4 Separability of circular polarizer.

2.3 フレネルの公式

2.3.1 強度反射率と強度透過率

物体表面が光学的に滑らかで,材質は等方的で透明な誘電体であるとしよう.図5に示すように,媒質1から媒質2の表面に非偏光が照射された場合を考える.表面法線と入射光の方向とのなす角を入射角θ1とし,表面法線と反射光の方向とのなす角を反射角θ'1とする.十分滑らかな界面を考えているので,θ1=θ'1となる.また,透過光の方向と法線のなす角を透過角θ2とする.入射角と透過角の間には以下のスネルの法則が成り立つ.

n1 sin θ1 = n2 sin θ2 . (4)

ただし,n1は媒質1の屈折率,n2は媒質2の屈折率である.


図5 反射,透過,屈折
Fig.5 Reflection, transmission, and refraction.

入射光を表すベクトルと法線を表すベクトルが張る平面を入射面と定義する.十分滑らかな界面を考えているので,反射光を表すベクトルも透過光を表すベクトルも入射面に含まれる.反射光の進む向きの逆方向をz軸とした座標系(x, y, z)を考える.法線を入射面に沿って(x, y)平面に投影したベクトルと+x軸とのなす角を,入射面角度と定義する.これは,+x軸から+y軸に向かう角度として定義する.

電場の方向を光の振動方向であると定義する.すなわち,直線偏光板の向きを,完全直線偏光の電場の方向と同じ方向にしたとき,光が最も多く透過するものとする.入射面に平行な成分を添え字||,垂直な成分を添え字で表すとき,強度反射率Rと強度透過率Tは以下のようになる.

(5)
(6)
(7)
(8)

これをグラフで表したものが図6である.この図では,媒質1に対する媒質2の相対屈折率n=n2/n1が1.5のときのグラフを示している.横軸が入射角θ1 (0° θ1 < 90°)を表し,縦軸は強度反射率と強度透過率を表す.任意の相対屈折率(0 < n < 1, 1 < n < ),任意の入射角(0 θ1 < 90°)に対し,以下の性質が成り立つ.

R|| R (9)
T|| T . (10)

R|| = 0となる角度をブリュースタ角θBといい,以下の数式で表現できる.

tan θB = n . (11)

 


図6 強度反射率と強度透過率
Fig.6 Intensity reflectivity and intensity transmissivity.

2.3.2 鏡面反射光の偏光度

今,媒質1を空気とし,媒質2を物体とし,反射光の先にカメラを配置することにする.カメラ座標系としては,反射光の進む向きの逆方向をz軸とした座標系(x, y, z)を採用する.カメラの前には直線偏光板を配置し,入射光は非偏光とし,物体表面上の1点から出てくる反射光のみを観測する.空気の屈折率n1は1.0なので,n1=1としてここでは記述を省略する.このとき,物体の相対屈折率n=n2/n1は物体の屈折率n=n2に一致する.物体表面法線は極座標系で表現し,方位角をφ,天頂角をθで表す.天頂角は+z軸から法線に向かう角度,方位角は+x軸から+y軸に向かう角度として定義する.なお,方位角φは入射面角度と同一のものである(φ=).また,式(9)より,偏光板を回したとき,入射面に対して平行な成分を観測したときに最小輝度Iminが観測され,垂直な成分を観測したときに最大輝度Imaxを得る.偏光角が入射面に一致しているときに最小輝度が観測されることになり,それはすなわち,位相角ψが入射面角度と直交することを表している(=ψ+90° (mod 360°)または=ψ-90° (mod 360°)).観測光の直線偏光の度合いを表す直線偏光度は以下のように定義される.

(12)

なお,特に断りがない限り,直線偏光度のことを単純に偏光度と記述する.鏡面反射光のみを観測したとき,式(9)の性質から以下が成り立つ.

(13)
(14)

ここで,Isは反射光の輝度を表す.式(13)と式(14)を式(12)に代入すると以下の式が導かれる.

(15)

式(5),式(6),式(4)を式(15)に代入し,反射角ϑ θ1 = θ'1で表すと偏光度は以下のように表現できる.

(16)

ここで,ϑは法線の天頂角θを表している(θ=ϑ).屈折率1.5のときの偏光度のグラフを図7に示す.


図7 反射光の偏光度
Fig.7 Degree of polarization of reflected light.

2.3.3 熱放射光と拡散反射光の偏光度

物体を熱すると赤外線を放射する.これは熱放射(黒体放射)と呼ばれる現象である.図5において,媒質1が物体内部で媒質2が空気の場合を考えればよい.この図をそのように描き直したものが図8である.物体の外部を向いている表面法線と観測方向のなす角を放射角θ1とし,表面法線と入射光のなす角をθ2とする.媒質1(空気)の屈折率をn1=1とし,媒質2(物体)の屈折率をn2=nとする.


図8 放射
Fig.8 Emission.

熱放射光は物体内部に所々でランダムに発生し,内部の分子で乱反射するため,非偏光となる.図8における入射光が非偏光であり,界面を透過する際に部分偏光する.その偏光状態は式(7)と式(8)で与えられる強度透過率によって決定される.ここで,式(10)の性質が成り立つので,偏光角が入射面に一致しているときに最大輝度が観測されることになり,位相角ψは入射面角度と一致する(=ψ)かまたは正反対の角度になる(=ψ+180° (mod 360°)).先に述べたとおり,方位角φは入射面角度と同一のものである(φ=).放射光を直線偏光板を前に設置したカメラで観測すると観測輝度は以下のようになる.

(17)
(18)

ここで,Itは放射光の輝度を表す.式(17)と式(18)を式(12)に代入すると以下の式が導かれる.

(19)

式(7),式(8),式(4)を式(19)に代入し,放射角ϑ θ1で表すと偏光度は以下のように表現できる.

. (20)

ここで,放射角ϑは法線の天頂角θを表している(θ=ϑ).屈折率1.5のときの偏光度のグラフを図9に示す.図9は屈折率1.5のグラフであるが,任意の相対屈折率1 < n < で,熱放射光の偏光度と天頂角は1対1の対応関係がある.


図9 熱放射光の偏光度
Fig.9 Degree of polarization of thermal radiation.

拡散反射光も物体内部からの放射と見なせるため,熱放射光と同じ理論が成り立つ.すなわち,表面が滑らかな物体の拡散反射光の偏光度は式(20)で表される.また,表面が粗い場合は,物体表面で光が拡散し,その偏光度は式(20)よりも低くなる.

2.3.4 ミュラー計算

光は,輝度,偏光度,偏光方向,直線偏光と円偏光の度合い,で表現することができる.これを本論文では,光の偏光状態と呼ぶことにする.光の偏光状態を表現する計算法としては大きく分けて4種類存在する.その1つはこれまで説明したような方法で計算するものである4),11),36).そのほかに,コヒーレンス行列を使った計算法4),ミュラー計算法11),36),とジョーンズ計算法11),36)がある.これら4つの計算法の機能はほぼ同等であるため,ある計算法でのすべての計算は他の計算法に対しても適用可能である.その中でもミュラー計算法は計算法が比較的分かりやすいため,コンピュータビジョンの分野では最もよく使われている.ミュラー計算法では,光の偏光状態をストークスベクトルと呼ばれる4次元ベクトルs = (s0, s1, s2, s3)で表現する.s0は光の輝度を表し,s1はある座標系におけるx軸方向の直線偏光の強さを表し,s2はその座標系のx軸とy軸との間の斜め+45°の直線偏光の強さを表し,s3は右円偏光の強さを表す.

また,偏光を用いたレイトレーシング法は偏光レイトレーシング法と呼ばれる.偏光レイトレーシング法は商用のソフトウェアにも実装されている15),24),42)

2.4 実装上の注意点

撮影するシーンの偏光状態を計測するためには,カメラの前に偏光板を配置して観測する配置が一般的な用法である.計測の目的にもよるが多くの場合,対象とする物体のみを観測することが目的であるため,周囲の環境の影響をできるだけ取り除くように工夫を施す必要がでてくる.光の偏光度は相互反射の影響を受けやすく,周囲の実験装置に反射した光がカメラに入射するだけで観測結果が想定したものと異なってしまう.目的とする対象物体とは関係しないものに対しては,無反射素材を使用して相互反射の影響を削減することが望ましい14)

カメラはガンマが1であるものを利用し,その他の補正を行わないようにする.暗電流ノイズがなるべく含まれないようにすること.カラーカメラを使用する場合で,色再現性が重要である場合は,ベイヤー配列のカメラは避けたほうがよい.しかしその反面,3CCDカメラの場合は,内部のプリズムにより偏光が影響されるという問題点がある.また,テレビカメラを使用する場合は,プログレッシブのものを用いること.

カタログに記載されている偏光板の性能は,偏光板に対して垂直に光が当たった場合の値である.光源の前に偏光板を設置する場合は,対象物体と光源の距離を大きくすることが望ましい.また,カメラの前に偏光板を設置する場合も同様である.

カメラと偏光板の間に隙間があると,余計な光がそこから入ってしまうことがあるため,カメラと偏光板の間には隙間を空けないことが望ましい.光源と偏光板の間も同様である.

偏光板は熱により焦げてしまうことがあるため,光源の前に偏光板を設置する際には十分注意する.光源の前に置く偏光板は,耐熱性のものを使用すること.

偏光板の保護ガラスにより,偏光板を回すうちに,観測する物体が屈折してずれてしまうことがある.物体とカメラの間の距離が十分離れていれば,そのずれは2次元の平行移動で補正可能である.

3. コンピュータビジョンへの応用

3.1 偏光カメラ

直線偏光板を利用して光の偏光状態を計測するためには,カメラの前に設置した偏光板を回転させる必要がある.その手間を省くためにモータ駆動型の偏光板を利用する方法があるが,偏光板の保護ガラスによる屈折が発生したり,計測が実時間で行うことができなかったりするなど,それでもまだ不便な点がある.フォトニックラティス社25)は,CCDの各画素の前に5 μm角の偏光子アレイを4種類配置し,約100万画素の偏光カメラを開発しており,光の偏光状態を実時間で計測することができる.

より優れた方法として,液晶やPLZT35)という透明なセラミックスを利用する装置もいくつか開発されている.Wolffら41),Fujikakeら9),Harnettら10)は,液晶を利用しており,Miyazakiら21)は,PLZTを用いている.PLZTは液晶よりも応答性能が高く,高速度計測の用途において今後の発展が期待される物質である.

広い視野の偏光状態を取得する目的にはSchechnerら34)の提案する装置を利用するとよい.この装置では,パノラマ画像としてシーンの偏光状態を取得することが可能である.

液晶の他の利用方法として,カメラのダイナミックレンジの向上が考えられる.Nayarら22)は,液晶の透過性を実時間で変化させることにより,ハイダイナミックレンジ画像を測定する装置を開発した.

3.2 鏡面反射成分と拡散反射成分の分離

一般的な光は非偏光である場合が多い.完全直線偏光を物体に照射するような能動的な方法よりも,一般的な光源を使った受動的な方法のほうが広い応用分野が考えられる.そこで,非偏光な光を物体に照射したときに,カメラの前に設置した直線偏光板を使って鏡面反射と拡散反射の成分を分離する手法も多数提案されている.これらの手法を表1にまとめた.

表1 反射成分分離手法の比較.カメラの前に設置した偏光板の種類,計算に使用するアルゴリズム,白色物体に対して鏡面反射成分を除去できるかどうか,で分類した.
Table 1 Comparision between reflection separation methods. We categorized by the type of polarizer set in front of a camera, algorithm, and whether it is applicable to white object.
  Polarizer Algorithm White object separable?
Wolff40) Linear polarizer Line fitting Yes
Nayar23) Linear polarizer Line fitting No
Lin16) R-0°, G-60°, B-120° Histogram comparison Yes
Umeyama37) Linear polarizer ICA Yes

Wolffら40)は,各画素の観測輝度を,横軸にImin,縦軸にImaxをとる2次元平面にプロットして,鏡面反射成分と拡散反射成分を分離した.この平面にプロットすると鏡面反射成分が直線上に載る.拡散反射成分は,この直線の端点になる.この手法は直線の検出が簡単であることと,白色の物体に対しても適用可能であるという利点があるが,鏡面反射光が様々な表面法線で観測されなければいけないため,あまり利用されない.

Nayarら23)は,拡散反射成分と鏡面反射成分の色の違いに基づいて分離を行った.ある画素でもしImaxとIminの差が小さければ非偏光,つまり拡散反射成分のみの画素であることが分かる.もしその差が大きければ部分偏光,つまり鏡面反射成分が含まれる画素であることが分かる.また,RGBの3次元ベクトルImax-Iminは鏡面反射成分の色ベクトルとなる.近傍の拡散反射成分は大体同じ色であると仮定すると,拡散反射成分の色ベクトルと鏡面反射成分の色ベクトルが分かるということになり,分離を行うことができる.

Linら16)はカメラのRチャンネルに0°の直線偏光板,Gチャンネルに60°の直線偏光板,Bチャンネルに120°の直線偏光板を取り付けたカメラで撮影を行い,鏡面反射成分と拡散反射成分を分離した.2つの視点で撮影を行い,各画素を3次元空間(R-0°軸とG-60°軸とB-120°軸)にプロットすると,拡散反射成分は同じ分布を示すが,鏡面反射成分は2つの画像で異なる方向に分布が広がることを利用して,分離を行った.

Umeyamaら37)は独立成分分析により鏡面反射成分と拡散反射成分を分離した.拡散反射成分が非偏光であり,鏡面反射成分が部分偏光する性質があるため,独立成分分析のアルゴリズムとしては比較的単純な手法で分離することに成功した.

3.3 形状計測

偏光を解析することにより,物体形状を計測する手法も多数提案されている.これらの手法を表2にまとめた.

表2 形状計測手法の比較.対象物体の種類,最低限必要な視点の数,光源として利用する光の種類,で分類した.
Table 2 Comparision between shape estimation methods. We categorized each method by the type of target object, the number of the viewpoints needed, and the type of the light source.
  Target object Viewpoint Light
Wolff40) Specular object 2 views Unpolarized
Rahmann28) Diffuse + Specular object 2 views Unpolarized
Drbohlav8) Diffuse object 1 view Linearly polarized
Atkinson2), Miyazaki18) Diffuse + Specular object 1 view Unpolarized
Atkinson1),3) Diffuse + Specular object 2 views Unpolarized
Miyazaki17) Transparent object 1 view Thermal radiation
Miyazaki19) Transparent object 2 views Unpolarized
Miyazaki20) Transparent object 1 view Unpolarized
Koshikawa13) Specular object 1 view Circularly polarized

物体表面に非偏光を照射したとき,鏡面反射光は部分偏光する.このとき,Iminが観測されるときの偏光角から物体表面の方位角を決定することができる.1つの視点・光源からでは方位角のみが決定されるだけであり,法線を一意に決定することができない.そこで,別の視点・光源からの情報も使えば法線が決定されることをWolffら40)が示した.

2.2.1と2.2.2項では拡散反射光は非偏光であると仮定したが,2.3節で記したとおり実際は若干部分偏光する.このとき,Imaxが観測されるときの偏光角から物体表面の方位角を決定することができる.この性質を利用すれば,2視点から不透明物体を観測することにより,その形状を計測することが可能となる26)-29).しかし,2視点の偏光データを物体表面上の同一点で解析する必要がある.そこで,対応点の初期値を与え,それに基づき物体形状を計算し,その形状に基づき再び対応点を計算することを繰り返す方法をRahmannら28)は提案した.

また,Drbohlavら8)は,そのような偏光の性質と照度差ステレオ法を組み合わせて物体形状を計算する手法を提案している.

図9は,物体表面が滑らかなときの拡散反射光の偏光度と天頂角の関係も表している.また,表面が粗い場合はその偏光度は式(20)よりも低くなる.Atkinsonら2),また,Miyazakiら18)は,拡散反射光の偏光度を利用して,不透明物体の形状を計測する手法を提案した.

偏光解析により求めた方位角は180°の曖昧性が存在する.Atkinsonら1),3)は,2視点からの偏光画像からその曖昧性を解いた.2視点からのデータを対応点で解析すればこの曖昧性を解くことができる.彼らは法線のそれぞれの候補について局所的に形状を復元し,形状が一致するかどうかで,対応点を求めた.

図9は熱放射光の偏光度と天頂角の関係を表す.熱放射光の場合,偏光度と天頂角は1対1の対応関係があることを利用し,Miyazakiら17)は透明物体の形状計測を行った.

鏡面反射光の偏光度から法線の天頂角を推定する場合は,解として2つの候補が出てくる30)(式(16)および図7).一方の天頂角は正しい天頂角であり,もう一方は間違いである.天頂角に対する曖昧性を除去するためには,さらにデータが必要となる.Miyazakiら19)は,2視点から物体を観測することによりこの曖昧性を除去する方法を提案した.

Miyazakiら20)は,偏光レイトレーシング法の逆問題を反復計算で解くことにより,透明物体の形状を計測する手法を提案した.

Koshikawaら13)は,ミュラー計算法を用いて鏡面物体の表面法線を求める手法を提案した.

3.4 その他の研究

Schechnerら31)は偏光を解析することにより,ガラス面での反射と透過を分離する手法を提案した.ImaxとIminを観測し,もしガラス面の角度も既知であれば,物理的に完全に分離ができることを示した.また,ガラス面の角度が未知である場合でも,正規化された相互情報量を評価することにより,その角度を推定できることを示した.

Schechnerら32),33)はまた,霧がかった日や水の中のシーンにおいて,偏光を使って見えを改善する手法を提案した.物体から発生した非偏光は霧の影響で減衰する.また,太陽からの光が途中で大気中の微粒子で鏡面反射をして部分偏光した光も観測される.まず,空だけを観測し,太陽の影響による偏光度を計算する.その偏光度と,物体が観測された画素でのImaxとIminにより,物体光と太陽の散乱光を単純なかけ算などで分離することができる.また,物体光は減衰しているが,空の輝度を使って割り算などを行うと,減衰の影響を除去することができる.

Culaら7)は偏光を用いて,複数光源のもとで撮影された画像を,それぞれの光源1つで照らされた画像に分解した.WolffとBoultとChen5),39),40)は,偏光解析を用いて対象物体を金属か誘電体であるかを区別する手法を開発した.Clarkら6)とWallaceら38)は,不透明物体の形状を計測するためのレーザーレンジセンサを,偏光解析により改良した.Kagalwalaら12)はジョーンズ計算法を使って,ノマルスキー微分干渉顕微鏡の構造をシミュレートした.

4. まとめと将来展望

本論文では,コンピュータビジョンの分野で応用可能な,偏光についての基礎理論を中心に紹介した.また,コンピュータビジョンの分野で発表された偏光についての研究動向もまとめた.偏光についての研究は反射成分分離から形状計測まで多岐にわたっている一方,反射成分分離や形状計測の研究には偏光を使わない研究も数多く発表されている.紙面の都合でそれらの研究との比較を論じることができなかったため,次の機会にはサーベイを中心として論文をまとめる予定である.

光の偏光情報は輝度情報よりも豊富な情報量を持つため,一般的なカメラを用いた既存研究の質を高めるのに偏光情報は有用である.また,偏光を対象に照射すると観測対象の性質に関する制約を得ることができるため,既存研究の頑健性を高めるのに有用である.偏光は幅広い分野における強力なツールであり,今後も興味深い研究が数多く開発されるものと思われる.

謝辞

本調査の一部は,文部科学省「知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア基盤技術の構築」事業の助成により行われた.また,Yoav Y. Schechnerから多数の助言を頂いた.記して謝意を表す.

参考文献

1) Atkinson, G.A. and Hancock, E.R.: Polarization-based surface reconstruction via patch matching, Proc. CVPR, pp.495-503 (2006).

2) Atkinson, G.A. and Hancock, E.R.: Recovery of surface orientation from diffuse polarization, IEEE Trans. Image Process., Vol.15, No.6, pp.1653-1664 (2006).

3) Atkinson, G.A. and Hancock, E.R.: Multi-view surface reconstruction using polarization, Proc. ICCV, pp.309-316 (2005).

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42) ZEMAX. http://www.zemax.com/

(平成19年8月29日受付)
(平成20年3月9日採録)

(担当編集委員 眞鍋 佳嗣)

宮崎 大輔

2000年東京大学理学部情報科学科卒業.2005年東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻博士課程修了.情報理工学博士.日本学術振興会特別研究員を経て,2006年度より東京大学生産技術研究所特任助教(当時,特任助手).物理ベースビジョン(特に偏光解析と色解析)の研究に従事.VSMM-00 論文賞受賞.ACCV-06 プログラム委員,ACCV-07 サポートスタッフ.IEEE, ACM 各会員.

池内 克史

1973年京都大学工学部機械工学科卒業.1978年東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了.工学博士.MIT人工知能研究所,電総研,CMU計算機科学部,東京大学生産技術研究所を経て,2000年度より東京大学大学院情報学環教授.人間の視覚機能,明るさ解析,物体認識,人間による組立作業の自動認識,仮想現実感モデルの自動生成等の研究に従事.論文賞(ICCV-90,CVPR-91,AIJ-92,日本ロボット学会誌-97,IEEE R&A誌-98,MIRU-00,日本VR学会論文誌-00,VSMM-00,VSMM-04)等受賞.IROS-95, ITSC-99, ACCV-07, ICCV-07 実行委員長,CVPR-96, ICCV-03 プログラム委員長等.IJCV 編集委員長,IEEE TPAMI,IEEE R&A誌,CVGIP,JOSA 編集委員等.電子情報通信学会,人工知能学会,日本ロボット学会,日本バーチャルリアリティ学会,OSA,IEEE 各会員,IEEE fellow.2000~2001年IEEE SPソサエティDistinguished Lecturer.2004~2006年IEEEコンピュータソサエティDistinguished Lecturer.


偏光の基礎理論とその応用
Basic Theory of Polarization and Its Applications
宮崎 大輔, 池内 克史
Daisuke Miyazaki, Katsushi Ikeuchi
情報処理学会論文誌 コンピュータビジョンとイメージメディア (CVIM)
IPSJ Transactions on Computer Vision and Image Media
Vol.1, No.1, pp.64-72, 2008.06
http://fw8.bookpark.ne.jp/cm/ipsj/particulars.asp?content_id=IPSJ-TCVIM0101007-PDF
Paper: Japanese
Miyazaki-IPSJ2008.pdf
http://id.nii.ac.jp/1001/00017922/
CVにおける偏光を用いた研究
Researches using Polarization in CV
宮崎 大輔, 池内 克史
Daisuke Miyazaki, Katsushi Ikeuchi
情報処理学会コンピュータビジョンとイメージメディア研究会 (CVIM)
IPSJ(Information Processing Society of Japan) SIGNotes: Computer Vision and Image Media
Vol. 2007-CVIM-158, pp. 237-244, 2007/3/20 (2007/3/19-20)
鹿児島大学, 鹿児島市, 鹿児島県
http://www.am.sanken.osaka-u.ac.jp/SIG-CVIM/CVIM158.htm
Paper: Japanese, Oral presentation: Japanese
一般セッション5

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