行列の直交化と正規直交基底

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正方行列Aを以下のように表現する

このとき,AAT=Iを考える.ただしIは単位行列.

上記が成り立つとき下記が成り立つ,また,下記が成り立つとき上記が成り立つ.

AAT=Iが成り立つということはAが直交行列であるということでありATA=Iも成り立つ.

つまりAが直交行列のときAの各行は正規直交基底となっている,また,Aの各行に正規直交基底を並べた行列は直交行列となる.

AAT=IもATA=Iも成り立つので,このときAの各列も(別の座標軸を持つ)正規直交基底になっている.


正方行列Aを直交化して直交行列Bを求める方法1

Gram-Schmidtの正規直交化法を使う

結果が,どの基底から始めたかによって変わってくるのが難点

 

正方行列Aを直交化して直交行列Bを求める方法2

以下を計算する

この方法では対称行列の平方根行列の逆行列(逆行列の平方根行列)を計算しないといけないが,それにはQR分解や特異値分解を使う.それならば,以下の2種類の方法を代わりに使ったほうが良い.

 

正方行列Aを直交化して直交行列Bを求める方法3

QR分解を使って以下のように計算する

正則行列Aに対して有効な方法

 

正方行列Aを直交化して直交行列Bを求める方法4

特異値分解(SVD)を使って以下のように計算する

行列Aが特異,または特異に近い場合に有効.実測から得られたデータで行列Aが作られている場合はこの方法を使ったほうが安心.


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